統計検定準1級を取得したので勉強方法を公開します

統計検定準1級の勉強方法 統計

このたび統計検定準1級を取得しました。私は都内でデータサイエンティストとして働いており、その周辺知識を体系的に学びたいと考えたため、今回統計検定準1級を受験し、合格することができました。

今回合格することができましたがかなり苦労したため、こちらの記事にて今後受験する方の道しるべになれればと思います。

統計検定準1級とは

公式のページには以下のように記載されています。
一般的には統計の応用資格となります。

大学において統計学の基礎的講義に引き続いて学ぶ応用的な統計学の諸手法の習得について検定します。具体的には下記の(1)、(2)を踏まえ、適切なデータ収集法を計画・立案し、問題に応じて適切な統計的手法を適用し、結果を正しく解釈する力を試験します。

(1)統計検定2級の内容をすべて含みます
(2)各種統計解析法の使い方および解析結果の正しい解釈

https://www.toukei-kentei.jp/exam/grade1semi/

統計検定準1級の難易度

合格率は20%程度ともいわれており、かなり難易度が高い試験となります。私自身受けてみましたが、初心者だと絶対に受からない範囲と深さになっています。統計についてしっかりと学ぶ必要があると感じました。

また、よく言われていますが、統計検定1級よりも難しいと感じることもあるらしく、それは単純に試験範囲がかなり広く、かつ難しいからだと思います。統計検定2級で出るような統計の基礎から多変量解析やベイズなど実践的な内容が多くなります。

私も実際に勉強してみて、非常に広い範囲に苦戦し、多くの勉強時間を割く必要がありました。ぶっちゃけ相当難しかったです。2級とは比較にならないくらい難しかったです。

筆者の受験前の状態

受験前の状態は以下のような状態でした。統計検定2級を持ってはいましたが、統計検定準1級に挑戦するにはまだ実力が足りてないのではという状態でした。

  • 理系院卒。学科は電気情報物理系、院では主に物理関係。
  • 統計検定2級は約1年前に取得。
  • データ分析経験は5年ほど。しかし、ドメイン強めの業務をしていたため、ガチなデータ分析者というよりは、開発などの業務に生かすためにデータを分析・活用する人。ただ、真面目に統計を学び始めたのは直近2年くらい。
  • 初心者用のデータ分析本や統計本はある程度読破済。中級上級クラスの書籍は業務に必要なときのみ。

統計検定準1級の勉強時間

結局300時間ほど勉強してCBTでの統計検定準1級に合格することができました。勉強期間は3か月ほどでした。1か月100時間ほど勉強して臨んだという形でしょうか。

ほとんどの資格試験は1, 2カ月をみっちり勉強すれば何とかなることが多いですが、こちらの試験はそうはいきません。勉強時間も必要ですし、かなりの数学的センスも必要となってきます。

実のところ、私は2カ月時点で一度試験を受けていたのですが、合格には点数が足りておらず、不合格となっていました。そのため、普通の資格試験のような感覚でいくと、合格できない可能性があります。

統計検定準1級の勉強方法

まずは一通り、後述する統計準1級対応のワークブックで学習をしました。その後、準1級の過去問に触れていきました。ただ、分からない部分が多すぎたため、ワークブックと合わせて、各分野について他の書籍を読み込むことで知識を埋め合わせていきました。その後、再度過去問を実施。過去問は合計で3周ほどしたかと思います。

勉強書籍

statistic-study-book
  • 統計学実践ワークブック:超重要。これが基本の勉強書籍。
  • 統計検定準1級公式問題集:超重要。過去問対策しないと試験対策できないので、勉強する必要アリです。
  • 多変量解析法入門:重要。回帰手法や主成分分析などを数式から理解する際に必要です。試験では計算問題も多く含まれるため、理解しておく必要があります。
  • 時系列変化と状態空間モデルの基礎:重要。時系列関連の問題対策として必要です。
  • データ解析のための統計モデリング入門:重要。一般線形化モデルやベイズモデリングの理解のために読むことをおススメします。
  • 統計学入門:あまり重要でない。一般的に有名な書籍であるものの、分かりにくいためおススメはしません。
  • 実験計画法の基本と仕組み:あまり重要でない。実験計画法について深く知る際には有用です。ただ、ネット記事等でも十分理解できると思います。
  • 統計検定2級公式問題集:準1級のテスト範囲内でも2級知識で理解できる問題が多く存在します。その問題の取りこぼしが少ないように勉強しました。

実践ワークブックだけでは足りないため、それぞれの分野を補える書籍を購入、勉強することで合格につながりました。

Udemy

書籍だけだと理解しきれない部分も多いので、様々な動画教材を探しました。その結果、以下の動画がおススメです。統計検定準1級レベルの統計について動画で解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

試験の結果

無事合格点を超えることができました。様々な応用問題に対して、選択肢をしっかり絞ったうえで解答できたので応用が100%の正答率でした。

このような選択式の問題はいかに正解候補を絞れるかが重要だと思うので、頭を使った絞り込みができて良い結果を得られたと思います。

統計検定準1級受験を終えた感想

統計検定準1級は非常に難しく、かつ範囲も広いテストであったため、非常に大変でした。単純に言うと難しすぎるし、範囲が広すぎる。

ただ、その中で学んだ知識は実務に使えることが多く、非常に有意義でもありました。少しの期間を置いたら、統計検定1級にも挑戦し、さらに上級の知識を手に入れたいと思います。

データサイエンティストは統計学の理解が必須であり、統計検定準1級はそれらの能力を示すうえでも非常に有用な試験だと思います。文系からデータサイエンティストになる方も最近は多いですが、そのような方が知識を示す良い資格試験となると思います。

今後に向けて

ずばり、統計検定1級を取得したいと考えています。資格取得が全てではないことは理解していますが、私自身が「統計学」で学位を取ったわけではないので、統計検定1級まで取得すればその学位程度の知識を得ることができると考えています。

ただ、統計検定1級は年に1回しか行われていないため、ゆっくりと知識を埋めていきながら勉強をしていき受験できればと思います。今後も頑張りたいです。

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